間違いなくfumotto史上最大のイベントとなった「十日市祭典2025」。開催までの道のり、開催当日、そして改めて思うことを、ちょっとまとめてみました。
実は十日市祭典2024も実行委員会メンバーでした
昨年2月10日~11日に開催された十日市祭典2024にはオブザーバーとして実行委員会に参加させていただいておりました。本年開催の第2会場にfumottoがなる可能性があったため、そして私たちも十日市祭典には最大のリスペクトをしており、何かしらのカタチでかかわっていきたい、と開業前から考えていたからです。
fumotto南アルプス 地域交流エリアの地番は「南アルプス市十日市場」。500年の歴史のある十日市祭典、そして遺跡発掘により出てきた遺跡が物語る遠い昔からの静岡-山梨-長野の交流拠点であった本所在地。まさに広域の”ちいき”が交わる場所だったこの場所を、これからの時代に「気持ちよく心地よく温かく優しく”ちいき”が交わる場所」にしていきたい、そんな想いで私たちはfumotto南アルプスを運営しています。
だからこそ、十日市祭典2025の第2会場になる前から「なんでも揃うわけではないけれども、ちょっとずつ整えていく優しく温かく疲れない”市”」を目指し、「ふもっと毎月十日市」を開催してきています。
十日市祭典2025開催までの道のり
会議回数は10回以上、有志でどうにかしたいが集結
ここ何十年も十日市場区が主催のお祭りだった十日市祭典。交通事情や生活事情が変わる昨今、主催が十日市場区となるのが難しい、という判断がありました。500年続くお祭りをここで途絶えさえるわけにはいかない。どのような形であれ、甲府盆地に春の訪れを告げるお祭りを継承していきたい、ということで新たな組成で実行委員会が結成されました。
準備検討委員会から実行委員会になり、その会議の開催数はゆうに10回を超えています。若草まちおこし協同組合、南アルプス市若草窓口センター、南アルプス市商工会、JA南アルプス市、南アルプス市観光協会、テレビ山梨、弊社。日程や開催場所の変更、開催内容も従来を周到しながら新たな挑戦も、近隣の交通規制やお客様だけでなく出店者や関係者の駐車場確保、看板の設置や事前のプロモーションなど、本当に実行委員会メンバーそれぞれの過去の経験とネットワークで、なんとかしていきたい、と手弁当で準備を重ねてきました。
fumottoらしさ、の追求
さて、第2会場となったfumotto南アルプス。「ふもっと毎月十日市」は開催しているものの、そして100店舗近くの出店者に集まっていただいたイベント開催(写真は2024年10月14日「あつまれ!fumotto!マルシェ」もあったものの、この規模のイベント開催は私たちは未経験の初体験だったわけです。
導線、ゾーニング、160店舗の皆さんとのコミュニケーション、ステージイベント、テナントとの融合など「fumottoらしさ」をスタッフみんなで考え、意見をぶつけ合い、カタチに変えていく。十日市という「交流の場」を現代にどう表現していくか。「かつての十日市」と「これからの十日市」。まさに、fumottoが1年を通してやろうとしているのは「交流の場」であり、それを最大限表現する2日間に何をするか。議論を重ねてきました。
160店舗の皆様にご出店いただけたのも、地域の方の協力がなければできませんでした。古き良きを知ってもらいたいと「骨董&アンティーク」という私たちにとっては未知のエリアをつくりたいと思いお声を掛けさせていただいた方々には、山梨で蚤の市(「時のしずく蚤の市」を実現したい、という想いに共感いただいたプロ集団に丁寧にお声がけいただき25を超える方々にご出店いただけることになりました。「暮らしの宝さがしマーケット」でも、fumottoでもイベント開催していただいた主催者の皆さんにご協力いただき、本当に多くの出店者様にお集まりいただきました。
ステージイベント開催までの「らしさの追求」も書ききれないくらいあります。ここでは1つだけご紹介。丸太早切り選手権では、市内木の国サイトさんへのお問合せからはじまり、「ここだったら」をたどりながら両引きノコギリに辿り着きました。何の電話だ?と思いながらも、ここならあるかも、と考えご紹介いただきました皆様、本当にありがとうございました。
fumotto会場出店者説明会での熱量(本イベントでの期待を痛感)
こうしたなか集まっていただいた出店者様、160店舗。1月27日にfumotto DININGで開催した「出店者説明会」にご参加いただきました。弊社代表竜沢から、fumotto南アルプスの目指していること、十日市祭典2025fumotto会場で目指していることをお話しさせていただきました。
今回、fumottoでの開催は初めて、ということで私たちも期待もありながら、たくさんの不安を抱えて準備をしてきています。出店に当たっての各種説明ももちろんですが、開催の目的を関係する皆様と共有するとても大切な時間となりました。リアルとzoomでのハイブリット開催も十日市祭典史上、初でした。
いざ、開幕。
搬入開始は5:30~
前日夜に小雪が舞い、2㎝程度の積雪の初日の朝。スタッフは朝5時集合で5:30~の骨董&アンティークの出店者さまをお迎えしました。
もちろんまだ真っ暗。少しずつ、日が昇るのをかみしめながら、徐々に、徐々に出店者さまの搬入が進んできます。160店舗の出店者さまが9:30のお祭りスタートに合わせて準備が出来るように、試行錯誤しながら搬入スケジュールやスタッフ配置を考えましたが、まだまだ課題もたくさんです。出店関係者駐車場も多くの方のご協力によりお客様駐車場を最大化することが出来ました。
大盛況の各店
初日も2日目もフモットの周りの駐車場はお祭りスタート前から満車となりました。どこからお客様がやってくるんだろう、というくらい朝から途切れないお客様。会場内は常に多くのお客さまで賑わい続けました。
時のしずく蚤の市(骨董&アンティーク)
なんでも揃う十日市。昔の古きよきものを大切にしたい。骨董やアンティークという新たなジャンルに挑戦したいよね、ということに賛同いただいた出店募集に協力いただきました久保田古美術商さん(久保田さん)、敷島商店さん(宇佐美さん)、Grand Gland Antiques(藤巻さん)。このお三方がいらっしゃらなければ、「かつての十日市」は実現できませんでした。まさに宝探しの時のしずく蚤の市。南アルプス市や県内からの出店者さまはもちろんのこと、県外からの出店者さまも多く、「気持ちの良い場所だね」、「楽しいね」、「またやってね」のお声をいただき、時のしずく蚤の市、またやろうと心に決めました。
暮らしの宝さがしマーケット
山梨の豊かでシアワセな暮らしを提案する「暮らしの宝さがしマーケット」には約80店舗が芝生広場にギュッと集まりました。南アルプスフェス実行委員会にもご協力いただき、カラフルなテントが立ち並び、名産品や地産オリジナル食品、手づくりのアクセサリーや洋服や雑貨、緑のある暮らしの提案、十日市名物の臼や杵もある、まさに「暮らしを豊かにする宝探し」エリアとなりました。
フードパーク&グルメストリート
山梨の食文化って豊かですね。地産地消メニューを中心に、海のものまでが揃ったフードパーク&グルメストリートには約40店舗。第1会場とはちょっと違うラインナップで、国際色豊かなメニューまでありました。フードトラック(キッチンカー)も十日市では珍しかったのではないでしょうか。お祭りらしく、お酒を楽しまれている方も本当に多く見受けられました。
新名物!?fumotto横丁も出現
おでん屋ようこ、串処丸金、麺 新世海、もつもつfumotto本店、ラウンジ美咲。実はこれ、fumotto DINING(fumotto運営会社ヒカレヤマナシ社直営)のメンバーが十日市の2日間に合わせて考えた新業態でした。昭和レトロな雰囲気で、ゆっくりお祭りをお酒を飲みながら楽しんでもらいたいよね、ということで4つのチームに分かれてお店を作り上げました。さらには、タンドリーチキン、オリジナルスープ、コーヒー、チュロス、ホットワイン、石川県穴水町の焼き牡蠣まで一体の空間として「横丁」を再現してみました。
お客様参加型ステージ&アトラクションも大盛り上がり
2日間にわたって特設手づくりステージでは総合司会MCシンガーソングライター伸太郎さんの軽快なトークで様々なお客様参加型ステージショーが、また園内にちりばめられたアトラクションもご家族連れを中心に大人気でした。
第1回fumottoのど自慢大会
2日間で40名の方にご出演いただいた第1回fumottoのど自慢大会。本当にみなさんお上手でした。第一興商さまに機材提供をご協力いただき開催することが出来ました。大好評につき、第2回fumottoのど自慢大会を4月12日・13日に開催することといたします。
大道芸「綱乗りジョニー&NEW STEP」
めちゃくちゃクオリティの高い大道芸を披露してくれたのは静岡から来てくれた綱乗りジョニーとNEW STEP。お客様の歓声が会場に響き渡りました。
丸太早切り選手権
fumotto南アルプスは、山の麓にあります。山と人とのつながりをちょっと考えてみるきっかけになれば、そんな思いで「山と暮らす街」をコンセプトにした地域活性化施設です。それがどこまで伝わっているかは分かりませんが、山梨県産木材を使って、なかなか見かけなくなった両引きのこぎりを体験し、ヒノキのにおいを感じて、山を感じてもらえる仕掛け。それが丸太早切り選手権でした。2日間での優勝者は甲府市からお越しの山中さん親子。甲府ビルサービス様からディズニーリゾートペアチケットが贈呈されました。
fumotto版”〇〇の主張”
何とびっくり、事前申込でステキな主張をエントリー頂いていましたが、風邪などでキャンセル出てしまい…。が、しかし、我こそは主張したい!と勇気を持って参加してくれた方も多数。fumotto富士山展望テラスで、渾身の主張をしていただきました。観客のみなさまとのやり取りや大歓声もたくさん見られ、そして企画した長田本人が思わず涙した大好きなおじいちゃん・おばあちゃんへの大好きを伝えるお孫さんの主張。いざ自分の順番が近づくと、緊張のあまり出演を躊躇する場面もありましたが、10歳の女の子が頑張りました。
まぐろの解体ショー
冷凍一切なし、鹿児島県産活き締め、本まぐろは、なんと60㎏。成人男性の大きさのまぐろの解体ショーは迫力満点。タイディスト様に全面協力をいただき実現できました。大トロ、中トロ、赤身、中おち、血合いなど部位ごとの販売もあり、ご自宅でお楽しみいただけたと思います。
第1会場も大盛況
例年よりも通りの長さは短くなってしまいましたが、十日市らしさは健在。すれ違うことも大変な大盛況ぶり。ステージイベントや十日市の歴史を見て学ぶ展示など、多くのお客様で大賑わいでした。
十日市祭典2025を終えて
感謝、感謝、感謝
主催団体である「十日市祭典実行委員会」の皆さま(弊社も入っておりますが…)、運営にご協力いただきました警察、安全協会、消防署、消防団、地域の皆さま、出店者募集にご協力いただいた皆さま、駐車場を貸し出していただいたみなさま、設営にご協力いただいた皆さま、シャトルバス運行にご協力いただいた皆さま、近隣にお住いの皆さま、ほかにも数えきれないくらい感謝をお伝えしなければならない方がいらっしゃいます。ちいきのお祭りだからこそ、そしてみなさんこの十日市を楽しみにして頂いていることをめちゃくちゃ感じた2日間でした。どれだけたくさん「ありがとうございました」を伝えても伝え足りません。
さらなる本質への取り組みを
十日市は「交い(かい)の国」。私たちfumotto南アルプスは、地域活性化施設です。体験型複合施設と言いながらも、地域の方々と訪れる方々が気持ちよく交われる場所にしていきたい。これを目指し施設運営をしています。
地域の魅力は何なのか?山の麓で暮らす私たちにとって、山の恵みとは何なのか?それをちょっとでも考え、気付き、明日からの生きる活力になる、そんな取り組みをこれからも益々パワーアップしてお届けしていきたいと思っています。分かりやすく言うと「すごい道の駅みたいなところ」。コストコ開業まであと2ケ月。コストコ開業がもたらす影響はもちろんあると思いますが、私たちは私たちらしく、地域とともに、地域にとって必要で、地域に愛される、地域の魅力が集まる発信基地を目指してまいります。
これからも私たちにしか出来ないこと、私たちだから出来ることをひとつひとつ、カタチにしていきます。
(文責:江間篤)